地球環境保全と天然ガス
4.天然ガスの新たな可能性(1)
天然ガスによる分散型発電の時代へ1.火力発電所の発電効率は37%程度
生活に欠かすことのできない「電気」。電気を作っているのは、原子力、火力、水力などの大規模な発電所です。ここで発電された電気は、送電線で工場やビル、私たちの家庭へと送られています。
現在、昼間に使用される電力のうち過半数は火力発電によるものといわれています。しかし、火力発電所では、石油・石炭・天然ガスなどの「化石燃料」を燃焼させることで電力を得ており、そのために大量の二酸化炭素(CO2)が排出されているのも事実です。
そのうえ、火力発電所における発電効率は41%程度しかありません。残りの59%は排熱として捨てられ、また、発電から消費されるまでの間に4%前後の送電ロスが生じています。
結局、火力発電所による発電効率は37%程度であるのが現状で、地球環境保全により二酸化炭素(CO2)の削減が求められるなか、効率の良い発電技術の普及が求められています。
2.ガスコージェネレーションシステムなら総合効率63%〜80%以上
ガスは給湯や調理など「熱エネルギー」としての利用が一般的ですが、近年、天然ガスによる高効率な発電システムが次々と実用化されています。
「ガスコージェネレーションシステム」とは、使う場所で発電することで、それに伴い発生する排熱も有効利用することができる省エネシステムです。各ご家庭や工場など「使う場所」でそれぞれ発電する「分散型発電」の考え方により、エネルギー効率を高めることができるのです。
ガスはお客さまのところまでロスなく供給されます。天然ガスを燃焼させて発電し、それに伴い発生する排熱を暖房や給湯などの熱エネルギーとして有効利用することで、総合効率は63%〜80%以上。最先端の火力発電所の総合効率(約37%)を大幅に上回ることができます。また、省エネルギーで従来同様の効果が得られるため、二酸化炭素(CO2)の排出量も大幅に削減。環境の面からも今後の普及が期待されています。