「アカハラ」はその名の通り、胸から脇にかけての鮮やかな橙赤色が印象的な野鳥です。雌雄はほぼ同色ですが、雌は雄よりも全体にやや色が淡く喉元に白斑があるものもいます。
主に昆虫やミミズ等を餌としていますが、地上を歩き落葉を嘴で器用にひっくり返しながら餌を探す姿はなかなかユーモラスで、別名「落ち葉返し」とも呼ばれています。
またアカハラはその美しい囀りも特徴的です。主に朝夕の時間帯、明るく澄んだ大きな声で、「キョロンキョロン、チリリリ」と高らかに歌いあげます。特に早朝には木の天辺等の目立つ所に立ち、大いに美声のオンステージを楽しんでいるようです。 日本では繁殖期を本州中部以北の高山地帯で迎え、冬季になると南の山麓や暖地に移動しますので、渡りの途中には都市の公園などでもその姿を見られる機会があります。
ただし、同じツグミ科にはマミチャジナイという名のそっくりさんの野鳥がいるのです。外見上は実によく似てますが、マミチャジナイには目の上下に白い眉斑があります。そこをしっかり見分けてあげてくださいね。
アカハラの特性
お腹の鮮やかな橙色が特徴
写真提供:日本野鳥の会 岩崎和男様