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野鳥の里「春夏秋冬」

第28話 人とともに生きる鳥「スズメ」

全世界に生息する鳥類約9千種のうち半数以上の約5千種が「スズメ目」に属します。この中には、カラスやウグイスなども含まれますが、人間にとって一番馴染みの深い鳥といえば「スズメ」です。スズメはどこにでもいると思われがちですが、人の住んでいない地域にはほとんど生息していません。一方、人家の軒先や街路樹に巣を作り、農耕地はもちろんのこと都会の真ん中でも活動します。


スズメは、加齢とともに頬や喉元にある黒い斑が広がり、この模様によって上下関係や役割分担が決まります。食性は雑食性で草の種子や昆虫を主食としますが、特に春の繁殖期には雑草の種子や害虫を大量に捕食するため、益鳥として慕われてきました。


しかし、近年スズメの成鳥の個体数が急激に減少しているとのデータが公表されています。昨年の個体数は全国で1800万羽と推定されていますが、1990年と比べて50~80%程度の減少、半世紀前と比べて約90%減少しているとのこと。その原因の一つには、巣作りに適した木造家屋や餌場である田畑の減少があげられます。スズメは採餌の移動範囲が狭いため、巣の周辺環境の急速な変化が、繁殖や子育てに大きな影響を与えてしまっているのです。



スズメの特性

分 類
スズメ目ハタオリドリ科
全 長
約15㎝
特 徴
①留鳥として全国で生息する。
②背中が茶色で腹部は白い。頬と喉元に黒斑がある。
③「チュンチュン」、「チュピチュ」と鳴くほか、「ヂヂヂヂヂ」と威嚇することがある。
生息地
農耕地・草地・河原・市街地など
人がいない山奥などにはいない
採 餌
草の種子・昆虫類・残飯など
スズメ

集団生活の中にも厳しい上下関係がある
写真提供:(財)日本野鳥の会 岩崎 和男 様


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