コジュケイは本州から九州にかけての積雪の無い地域に住むキジ科の野鳥です。元々日本に居た在来種ではなく、1919年に東京都と神奈川県に狩猟鳥として放鳥されたものが繁殖し、広く分布するようになりました。
漢字では「小綬鶏」と表記され、名前の由来は古代の中国の役人が服につけていた「綬」という組み紐に、模様が似ているからだとか。全長は鳩と同じくらいの27㎝程で、全体にずんぐりとした形です。顔は赤茶色で頭部と胸は青味のある灰色です。翼には黒褐色の斑紋があります。 雌雄は同色なので区別はつきにくいのですが、雄の脚には蹴爪(けづめ)という尖った突起がありますので、そこに注目すれば見分けることが出来ます。
囀りはかなり大きな響き渡る声で「チョットコイ、チョットコーイ」と聞きなされています。コイと言うくせに、実は用心深い鳥なので、あまり頻繁に人前には出てきてくれません。木の上より地上を歩いていることの方が多く、巣も地面を浅く掘って作ります。年に二回繁殖するコジュケイは家族で群を作る姿がしばしば見られるようです。そんな微笑ましい姿に会ってみたいものですね。
コジュケイの特性
写真提供:(財)日本野鳥の会 鈴木 君子 様