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野鳥の里「春夏秋冬」

第72話 日本の国鳥「キジ」

桃太郎の家来になったり、万葉集に登場したり、近年では一万円札の絵柄にも使われているキジは、古くから日本人の身近で愛されてきた美しい鳥です。


日本では本州から九州まで留鳥として分布し、多摩地区でも比較的良く見られます。雄は全長81㎝、尾が長く、全体は緑色で目の周りには鮮やかな赤い肉垂があります。雌は全長58㎝と少し小さく、地味な茶褐色です。


春の繁殖期になると、雄の赤い肉垂は肥大し、「ケーン」という大きな声で鳴いたり、「母衣打ち」(ほろうち)と呼ばれる激しく羽ばたく動作をして、自らの縄張りを主張します。


一夫多妻の習性があり、地面を浅く掘り巣を作って、雌はそこに卵を産みます。キジの雌は非常に母性愛が強いと言われており、巣のある野が焼かれると身を挺してでも子を守ることから「焼野の雉」(親が子を思う情の深さのたとえ)という諺も生まれたほどです。


キジは実はあまり飛ぶことが得意な鳥ではなく、生活をするのは主に地上です。走る速さは時速32㎞とも言われていますから相当なものです。昭和22年には国鳥に指定されています。



キジの特性

分 類
キジ目・キジ科
全 長
雄 約81㎝ ・ 雌 約58cm
特 徴
①日本の国鳥
②4亜種が分布されていたが、現在では亜種間の交雑が進み、識別が困難になっている。
③狩猟対象とされている。
生息地
平地、草原、川原、農耕地など
採 餌
植物の芽、葉、昆虫類など
キジ

色鮮やかな雄


キジ

母性愛の強い雌
写真提供:(財)日本野鳥の会 関根 常貴 様