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野鳥の里「春夏秋冬」

第42話 神に仕える知性派の鳥「カラス」

日本で最も身近な「カラス」は、「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」の2種。ともに留鳥で全国各地に分布しています。


「ハシブトガラス」は森林のほか市街地などの都市部にも生息します。肉食傾向が強く、人間が出す生ゴミを食べ散らかすことが社会問題になっていますが、近年は数の増加とともに、夜間に活動するものまで出てきています。一方、「ハシボソガラス」は田んぼや畑が多い農村部を中心に生息し、穀類や豆類、昆虫などを食べます。


カラスは吉兆を示す鳥として古くより敬われていました。初代天皇の神武天皇が東征する際、三本足のカラス「八咫烏(やたがらす)」が道案内したという神話も残されています。日本サッカー協会のシンボルはこの三本足の八咫烏なのです。


また、カラスは鳥類のなかで最も知能が発達しており、枝を使って幼虫を掘り出したり、自動車に木の実を轢かせて割るなどの工夫ができることがわかっています。さらに視覚も優れており、人間の顔を見分けて記憶したり、動物や植物の種類を区別してて認識できるとも言われています。



カラスの特性

分 類
スズメ目・カラス科
全 長
ハシブトガラス ・・・約57㎝
ハシボソガラス ・・・約50㎝
特 徴
①ともに体は黒色だが、嘴が太くおでこが出ており、がっちりして いるのがハシブトガラス、嘴が細くスマートな体形がハシボソガラス。オス ・メスを見分けるのは難しい。
②ハシブトガラスは「カーカー」と澄んだ鳴き声。ハシボソガラスは「ガーガー」と濁った鳴き声。
生息地
森林、農地、市街地など
採 餌
穀類・小動物・昆虫・残飯など雑食性
ハシボソガラス

ハシボソガラス


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ハシボソガラス

ハシブトガラス
写真提供:(財)日本野鳥の会 岩崎 和男 様


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