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野鳥の里「春夏秋冬」

第10話 森の名歌手「オオルリ」

ウグイス、コマドリとともに「日本三鳴鳥」に数えられる「オオルリ」。春から初夏にかけてのこの時季、渓流沿いの森には「森の名歌手・オオルリ」の美しいさえずりが響き渡ります。また、「オオルリ」のオスは、声にもまさる鮮やかな色で、「大瑠璃」という名前どおり頭部から背中にかけて宝石のような瑠璃色に輝き、「青い宝石」との異名も持ちます。


 「オオルリ」は、ツバメとほぼ同じ全長約17㎝程で、毎年4月頃にフィリピンやインドシナ半島などから日本へ渡ってきて子育てをする「夏鳥」です。「オオルリ」が好んで巣を作る場所は谷沿いの林や切り立った崖の窪みなどで、オスが選んだ場所にメスが巣を作り、つがいで縄張りを持ちます。メスが巣を作っている間、オスは縄張りを奪われないように見張っています。縄張りは一列に並んでいることが多く、一定の間隔でオスのさえずりが聞かれます。


 巣には、主に柔らかいコケが使われ、5月から7月にかけて、産座に3~5個の卵を産みます。卵からかえったヒナは、オスとメスが共同で餌を運んで育てます。餌は主にハエのような小さな昆虫で、餌を見つけると枝から飛び出し、空中で捕えます。林に響き渡っていたオスのさえずりは、ヒナに餌を運び始めるころから聞かれなくなります。他の夏鳥同様、秋も深まり始める10月頃、「オオルリ」は越冬のため東南アジア方面へと飛び立ちます。


オオルリ

「青い宝石」、「森の名歌手」などの異名を持つ
写真提供:(財)日本野鳥の会 岩崎 和男 様


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