春の野鳥の代表格「ヒバリ(雲雀)」は、スズメ目ヒバリ科の鳥で、ヨーロッパからアジア中部、日本まで広く分布しています。国内でも北海道から九州まで生息していますが、冬期は北海道のものは本州以南に移動します。草原や牧草地などの平らな原野を好みますが、市街地でも雑草の生えた空き地などで、歩き回って餌を探す姿がよく見られます。
「ヒバリ」は全長17㎝程で、オス・メスともに全身茶褐色で覆われています。頭の上にある「冠羽(かんう)」と呼ばれる羽が特徴で、興奮したりさえずったりするときにこの冠羽を逆立てる習性があります。
「ヒバリ」は漢字で「雲雀」と書きます」が、晴れた日に空高く舞い上がってさえずるヒバリ特有の行動から、ヒバリの語源は「日晴(ひばれ)」だったという説があります。これが転じて、晴れた雲間から鳴き声が聞こえるので「雲雀」の字があてられたそうです。また、「ヒバリが空高く飛ぶと晴れる」という言い伝えもあります。英名では「スカイラーク(Skylark)」と呼ばれ、洋の東西を問わず、春を告げる身近な野鳥として親しまれています。
野鳥の宝庫である「狭山丘陵」を有する瑞穂町は、「ヒバリ」を町の鳥に制定していますが、丘陵の北側に位置する所沢市と入間市も市の鳥に「ヒバリ」を制定しています。
ヒバリの特性
歩きながら餌を探すヒバリ
写真提供:(財)日本野鳥の会 岩崎 和男 様