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野鳥の里「春夏秋冬」

第3話 東京都民の鳥「ユリカモメ」

現在、東京都民の鳥として制定されている「ユリカモメ(百合鴎)」は、別名「都鳥」とも言われ、羽が白く、くちばしと脚が朱色で美しいことから、古くより詩歌や絵画の題材とされてきました。


平安時代初期の歌物語「伊勢物語」第九段では、『次期皇后である藤原高子(ふじわらのたかいこ)との恋に破れた主人公在原業平(ありわらのなりひら)が、失意のなか都(京都)を離れ、東下りの旅に出た。下総へ渡るため東京の隅田川で渡し舟に乗っていると、白くてくちばしと脚の赤い鳥が、川面で遊びながら魚を取って食べていた。都では見慣れない鳥なので船頭に尋ねたところ、「これなむ都鳥」と答えた。それを聞いて業平が、「名にし負はば いざ言問はむ都鳥 わが想う人は ありやなしやと(都鳥という名前なら都のことをよく知っているのだろう。私の想う人はどうしているのか教えてほしい・・・。)」と詠んだところ、舟に乗っていた一同が涙した。』という話があります。


 「ユリカモメ」は「カモメ」の一種で、10月下旬から11月上旬にシベリアやカムチャッカ方面から渡来し、4月頃まで東京湾、隅田川、多摩川などに群れをなしてみられます。食物は、他のカモメ類と同様に雑食性で小魚類や昆虫などを採食しています。

ユリカモメ

ユリカモメ
写真提供:(財)日本野鳥の会 岩崎 和男 様


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