くらべればやっぱり「ガス」!

ガスコンロとIHクッキングヒーターの「美味しさ」を比較

 料理は何といっても火力が勝負!幅広いメニューをおいしく作れるのはどちらでしょうか?ガスコンロとIHクッキングヒーター(以下「IH」)で比べてみましょう。


1.ステーキを焼く


 ステーキの焼け具合を比べてみると、ガスコンロの場合、炎がフライパンを包み込むように高温で均一に加熱し、食材の外側を「こんがり」と焼き上げますので、肉の旨みを閉じ込め焼きムラも出来ません。熱分布表(右写真参照)を見ても分かるように、ガスコンロの場合は、フライパンの表面全体が赤く、食材に熱が均一に行き届いているのがわかります。もちろんステーキの表面はきれいにこんがり焼き上がります。

 一方、IHの場合、ヒーターに接する部分(フライパンの底)のみが加熱され、それ以外の部分の温度が上がらないため、焼き上がるまでに旨みや水分が出てしまいます。また、その結果、出来上がりも表面にムラができてしまうのです。

 

2.野菜を炒める


 ガスコンロの利点は何といっても「強い火力」です。野菜炒めや中華料理などの炒め物には強い火力が必要不可欠。ガスならではの強火で、フライパン全体が高温に包まれ、食材の旨みを閉じ込めます(右写真参照)。ガスコンロなら「鍋ふり」もできるので、野菜炒めもシャキシャキに仕上がります。ガスコンロなら本格的なお料理をご家庭で楽しむことができるのです。
 一方、IHの場合、ヒーターに接する部分のみが高温になり、温度にムラができているのがわかります。その結果、水分や旨みを逃してしまい、水っぽい出来上がりになってしまいます。

 さらに、IHの場合、「鍋ふり」でフライパンをコンロから離すと安全装置が作動して温度が下がってしまい、調理中に旨みや水分が流れ出てしまうのです。

 

3.煮物を作る


 煮物で大切なのは「火加減」ですが、ガスコンロの場合、ガスの炎を直接確かめながら強火からトロ火まで調節できます。また、ガスの炎は、煮汁の対流を外側から内側へ大きく、また早くするので、煮えムラのない美味しい煮物が出来上がります。

 一方、IHの場合、表示目盛りで火力を確認することはできますが、炎がないため実感ができません。また、IHのコイルでは煮汁の対流が起こりにくく、煮えムラができやすいのです。

 さらに、IHでは、煮物でよく使用する小火力部分は、魚焼きグリルとの同時使用が出来ません。ガスコンロなら、もちろん全てのバーナーを同時に使用することができます。

 

 

 

 

   IHクッキングヒーター          ガスコンロ        

 

     ▲野菜炒めの熱分布表
   
IHクッキングヒーター          ガスコンロ        

 

 

     ▲微妙な火加減が重要な煮物

※参考文献及び写真:暮らしの手帖2・3号より